回復期(かいふくき)とは?

『回復期』とは、『急性期』の状態から脱して、『身体機能の回復を図っていく時期』のことをいいます。回復期では、合併症などを予防しながら、積極的にリハビリテーションを行い、少しでも健康な時に近づけて『維持期』へとつなげていきます。

急性期(急激に健康を損なう時期)

では、『急性期(きゅうせいき)』とはそもそも何でしょうか?『急性期』とは「けがや病気になったばかりの時期」「けがや病気になりはじめた時期」のことをいいます。急性期では当然ながら症状が急激に現れます。急性期では経過が刻一刻と変化していきます。急性期になる原因として、脳血管疾患、脊髄損傷、頭部外傷、くも膜下出血のシャント術後、脳腫瘍、脳炎、急性脳症、脊髄炎、多発性神経炎、多発性硬化症、腕神経損傷、大腿骨、骨盤、脊椎、股関節、膝関節の骨折、大腿骨、骨盤、脊椎、股関節、膝関節の神経、筋又は靭帯損傷、股関節、膝関節の置換術後などがあります。

回復期(リハビリを行い元の健康な状態に近づける時期)

『回復期(かいふくき)』とは、容体が危機的な状態である急性期を脱した状態です。回復期では、身体機能の回復を図るためにリハビリを行う必要があります。しかし、いくら危機的な状態は脱したといっても、合併症のリスクがあります。そのため、医師を中心としたチームで、患者さんの容態を見守りながらリハビリを行っていく必要があります。回復期では、「健康な時の生活」に少しでも近づけるための大切な時期です。また、この時期は、患者さんは家庭や社会への復帰のことで精神的にも不安を抱えている時期であるといえます。そのため、医師を中心としたチームで様々なケアが必要な時期でもあります。

維持期(家庭生活や社会生活を維持していく時期)

『維持期(いじき)』とは慢性期とも呼ばれ、急性期~回復期を経て、病状自体はある程度安定している時期をいいます。維持期では、再発予防、体力維持を目標として治療を継続していきます。家庭や社会に戻っていることから、患者さん自身が治療に専念しなくなってしまう場合もあることから、チームによるサポートも重要になります。

 

回復期リハビリテーション

リハビリテーション(Rehabilitation)は、「re(再び、戻す)」と「habilis(適した、ふさわしい)」という言葉からできています。このことからもリハビリテーションは、単純に機能を回復するための訓練をするということだけでなく、「人間らしく生きることができる状態を取り戻すこと」や「自分らしく生きることができる状態に戻る」ということが大切です。さらに近年では、「障害を持った人が障害を持ったままでも、ある程度自立して人生を送ることができるよう手助けする」という側面もあります。また、運動を取り入れたりすることで「予防」につなげていくことも重要となってきます。
回復期のリハビリテーションは、医師、看護師、理学療法士(PT)、作業療法士(OT)及び言語聴覚士(ST)、その他さまざまなスタッフがチームとして取り組んでいきます。

回復期にリハビリを行うことの重要性について

リハビリを行うタイミングとして、回復期は効果的に身体機能の回復や日常生活に必要な動作の改善が見込める時期です。回復期に集中してリハビリを行うことで、回復の度合いにも大きな影響が出ます。日常生活に戻った時の状態が左右される大切な時期なのです。つまり、この回復期にしっかりとしたリハビリを行うことが、退院後の生活の質を左右するといっても過言ではないのです。

回復期リハビリを受けられる施設について

リハビリテーションを受けるにも、その施設によって、その目的や特徴、リハビリを受けられる環境に違いがあります。大きく分けて、一般的な街のクリニック、そして急性期病院、回復期リハビリテーション病院があります。回復期リハビリテーション病院、回復期リハビリテーション病棟では、在宅生活に復帰することを目標に、在宅生活に近い環境下で、日常生活を送る上で必要な様々な動作のリハビリテーションを集中的に行います。自立して日常生活を送るうえで必要な様々な動作(ALD = Activities of Daily Living)が出来るようになるためのリハビリテーション、嚥下(えんげ = 飲み込むこと)のリハビリテーション、言語障害がある場合は会話をするためのリハビリテーション、歩行のリハビリテーション、関節の可動域を広げるリハビリテーションなどが行われます。

  クリニック 急性期病院 回復期リハビリテーション病院
入院の可否や期間について 入院不可 ケースによる 疾患により規定あり(180日以内・150日以内・90日以内・60日以内)
1回(1日)のリハビリにかけられる時間 40分程度 40分程度 3時間まで可能(規定あり)
その他の特徴 通院でリハビリを行う 後遺症軽減や心肺機能低下を防ぐ目的が主 在宅や社会復帰のための集中的な入院リハビリ